仕上がり品質・精度を追求するならTIG溶接
さまざまなアーク溶接法のなかでも、仕上がり品質や精度の面で優れているのがタングステン電極とアルゴンなどの不活性ガスを用いた“TIG(ティグ)溶接”。30年以上にわたってマイクロTIG溶接を手がける「株式会社ハイド」が、このTIG溶接について解説しています。
こちらでは、TIG溶接と他のアーク溶接法との違い、メリット・デメリット面での比較も行っています。自社製品の仕上げや精度をより向上させたいという企業様、担当者様はぜひこちらを参考になさってください。
TIG溶接とは
TIGとはTungsten Inert Gasの略で、TIG溶接とは、タングステン電極と不活性ガスを用いた溶接法です。アーク放電による熱で母材と溶接棒を溶かして接合する点は他のアーク溶接と同様ですが、タングステンは電極として機能するだけで、別の溶加材=溶接棒をアーク中で溶融させる点が大きく異なります(非消耗電極式溶接)。また、アルゴンやヘリウムなどの不活性ガスをシールドとして用いる点も他の溶接法にない特徴のひとつです。
TIG溶接の特徴
1.薄板、厚板を問わない溶接法
高強度で融点が高い(3,410度)タングステンを電極に用いることで、安定したアークを発生するTIG溶接。その特色を生かすことで薄板から厚板まで幅広く溶接加工ができます。
2.溶接面が滑らかで光沢に富む
シールドにアルゴンやヘリウムなどの不活性ガスを用いるため、他のアーク溶接に比べ溶接面が滑らかで光沢のあるビードを形成できます。
3.スラグが発生しないのであらゆる合金鋼に使用できる
金属表面が酸化しにくく、スラグが発生しないので、炭素鋼やステンレス鋼、低合金鋼のほか、あらゆる合金鋼の溶接に広く応用が利きます。
4.溶接品質は他の追随を許さない
溶接面の欠陥発生が少なく、しかも耐食性や靱性に優れているTIG溶接は、数ある溶接法のなかでも品質面で他の追随を許しません。
他のアーク溶接方法との違い
溶接法 | 特徴 | メリット・デメリット |
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TIG溶接 | タングステン電極と不活性ガスを用いた溶接法 | 【メリット】
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被覆アーク溶接 | 金属の棒(心線)にフラックスと呼ばれる被覆や保護材などを巻いた溶接棒を電極として用いる溶接法 | 【メリット】
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炭酸ガスアーク溶接 | シールドに炭酸ガスを使うアーク溶接の一種 | 【メリット】
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MAG(マグ)溶接 | シールドに炭酸ガスと不活性ガスを併用する溶接法 | 【メリット】
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MIG(ミグ)溶接 | シールドに不活性ガスを使う点はTIG溶接と同じだが、消耗性電極を使用する点が異なる | 【メリット】
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サブマージアーク溶接 | 粒状のフラックス(融剤)と溶接ワイヤを使用する溶接法。 | 【メリット】
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レーザー溶接 | 高密度のレーザー光線を用いた溶接法。 | 【メリット】
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株式会社ハイドはTIG溶接のスペシャリスト。複雑な形状の金属、薄物・厚物、鉄軽金属・非鉄軽金属・特殊鋼など材料を問わず、TIG溶接ならではの優れた仕上がり、精度をお約束します。