高精度酸素濃度計「POM-5B」のテスト

高精度酸素濃度計「POM-5B」のテスト

高精度酸素濃度計「POM-5B」のテスト

今回は、高精度酸素濃度計「POM-5Bを使用して、チタンパイプのテスト溶接を実施しました。あわせて、シールドガスを一元管理できるHIPURGEと、バックシールドガスをタイマー管理できるHIPURGE TIMERを使用し、酸素濃度の管理とアルゴンガスの供給を行いました。

 

 

設定条件

テストでは、酸素濃度の上限値を70ppm下限値を40ppmに設定しました。弊社では、酸素濃度がこの範囲内であれば溶接可能と判断していますが、POM-5Bは下限値を下回るとアラームが鳴る設計になっています。そのため、溶接を開始できる酸素濃度を下限値に設定しておく方が、実際の運用時に使いやすいかもしれません。

アルゴンガスの供給

アルゴンガスの供給にはHIPURGEHIPURGE TIMERを使用しました。これらの装置を使うことで、スイッチひとつでアルゴンガスの供給が開始され、設定した時間に自動で供給が停止します。これにより、従来の手動でのバルブの開閉によるガスの出し忘れによる材料の酸化や、閉め忘れによる無駄なガス消費を防ぐことができます。

また、量産品の製造時には、最初にPOM-5Bを使って酸素濃度を測定し、その後の製品は「HIPURGE」「HIPURGE TIMER」を使って酸素濃度とガス供給を効率的に管理することが可能です。

POM-5Bによるデータ管理の利点

POM-5Bを使用することで、製品に対するアルゴンガスの流量供給時間データに基づいて管理できるようになります。従来の経験や勘に頼る方法から、明確なデータを基にした管理へと移行することで、安定した品質を維持することが可能です。

今回はテスト用のパイプを使用したため、アルゴンガスによるガス置換も短時間で完了しましたが、実際の製品でも同様に効率的に運用できると感じました。

まとめ

POM-5Bを使った酸素濃度管理により、溶接作業の精度が向上し、データに基づいた効率的な品質管理が可能になります。特に、航空宇宙関連製品やチタン溶接において、その価値を発揮します。これからの製造現場で、より高い精度と品質を求める方にぜひおすすめしたい酸素濃度計です。

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