POM-5Bを使用した自転車チタンフレームのTIG溶接修理

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高精度酸素濃度計「POM-5B」を使用した自転車チタンフレームのTIG溶接修理

高精度酸素濃度計「POM-5B」を使用した自転車チタンフレームのTIG溶接修理

自転車のチタンフレームはその軽量性と耐久性から高い人気を誇ります。しかし、フレームに損傷が生じた場合、その修理には適切な修理方法が必要です。今回、弊社では高精度酸素濃度計「POM-5B」を使用し、TIG溶接によるチタンフレーム修理を行いました。

修理の背景

修理の背景

お客様から、自転車フレームに生じたクラックの修理依頼を受けました。クラック部分はシートチューブとBBの溶接ビード中央に位置し、精密な溶接が求められる箇所です。チタン材の溶接は、大気中で行うと酸化による脆化が発生するため、バックシールドガスの管理が重要です。

使用したツール

使用したツール

  • 酸素濃度計:POM-5B
    • 酸素濃度をリアルタイムで測定し、設定濃度に到達した場合にアラームを発する機能を活用しました。
  • バックシールドガス管理ツール:HIPURGE
    • 溶接部分を均一に保護するためのシールドガス供給システム。
  • HIPURGE TIMER
    • 時間制御による効率的なガス管理を実現。

作業工程

  1. フレームの準備 クラック周辺の表面を清掃し、ビードの中央をリューターにて除去しました。その後、溶接箇所を目視確認し、溶接計画を立案しました。
  2. シールドガスのセットアップ
    • HIPURGEを使用して、パイプ内部にアルゴンガスを供給。
      BBには何本もパイプがつながるので余計なパイプに無駄なアルゴンガスを回さないようBB内部にメクラの蓋をしてアルゴンガスの供給側と排気側が1対1になるように経路を決定しました。
    • POM-5Bで酸素濃度をモニタリングし、設定値70ppm以下になってからアルゴンガスの供給を止めずPOM-5Bを取り外しました。
  3. 溶接
    • TIG溶接機を用いて、チタンフレームのクラック部を修復。
    • 溶接中は酸素濃度計を保護するため、アルゴンガスを供給し続けますが、POM-5Bは停止して経路から取り外します。

    • HIPURGE TIMERでガス供給を効率化し、溶接後の酸化を防ぎました。
      (できるだけ変色も抑えて)
  4. 仕上げと検査
    • 溶接後、クラック部分を確認すると同時に溶接部の裏側にも変色等の焼けが無い事を確認しました。
    • 動画も用意しましたのでご興味がお有りでしたらご確認ください。

結果

結果

修理後のフレームは元の強度と美観を取り戻し、お客様から高い評価をいただきました。特にPOM-5Bを活用した酸素濃度管理により、チタン溶接における酸化トラブルを完全に防ぐことができました。

まとめ

まとめ

高精度酸素濃度計「POM-5B」を使用することで、チタン材のTIG溶接において品質を大幅に向上させることが可能です。弊社では、こうした精密な溶接技術を駆使し、お客様のニーズに応えるサービスを提供しております。チタンフレームの修理やその他の溶接に関するご相談がございましたら、ぜひお問い合わせください。

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