チタン製自転車フレームに折れ込んだボルトの抜き取り
今回ご依頼いただいたのは、チタン製自転車フレームに折れ込んだボルトの抜き取りです。写真右側が正常な状態、左側が今回ボルトが折れ込んでしまった箇所です。
ネジピッチの異なるボルトをねじ込んだことで途中から動かなくなり、取り外そうとした際にボルトが折れてしまったとのことでした。
通常であればドリルなどで穴を開けて除去する方法も考えられますが、今回はボルトの中心に正確に穴を開けることが難しく、工具がずれるとチタン製フレーム側のネジ部まで傷めてしまう可能性があります。
そこで今回は、できるだけチタンフレーム本体を傷めない方法で、折れたボルトを抜き取ることにしました。
折れたボルトの抜き取り完了
折れたボルトを抜き取るため、弊社のTIGCON-T Completeを使用してマイクロTIG溶接を行いました。折れたボルト側に溶接を行い、チタン製フレーム本体をできるだけ傷めずにボルトを回せる状態にして抜き取る方法です。
作業中の写真を撮り忘れてしまいましたが、折れたボルトが強くねじ込まれていたため、何度か作業を繰り返し、無事に抜き取ることができました。
今回はチタンフレーム側のネジ部を大きく傷めることなくボルトを除去できました。最後にタップを使用してネジ山を整え、修理完了です。
このように、ドリル加工では母材を傷める可能性がある折れボルトでも、形状や状態によってはTIG溶接を利用して除去できる場合があります。
ネジ山修正後
折れたボルトを抜き取った後、タップを使用してネジ山を修正しました。元のネジ山ともきれいにつながり、ボルトを正常に取り付けられる状態まで修復することができました。
チタン製自転車フレームは、修理方法を誤るとフレーム本体を傷める可能性があります。今回は折れたボルトの抜き取りからネジ山の修正まで行い、作業完了となりました。
修正したネジ山にボルトを取り付けて確認
最後に、最初の写真で正常な状態だった右側と同じボルトを、修正したネジ部に取り付けて確認しました。
ボルトは工具を使わなくても手でスムーズにねじ込むことができ、ネジ山が正常に使用できる状態まで修復できたことを確認しました。これで今回の折れたボルトの抜き取りとネジ山修正は完了です。
チタン製自転車フレームのクラックや破損、折れたボルトなどでお困りの場合は、状態を確認したうえで修理方法を検討します。写真を添えてお気軽にお問い合わせください。
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